アメリカの学校では、小、中、高、全部に、新学年が始まって2,3週間後に「Back to School Night」というのがあります。
各教科の先生が、自己紹介と、授業内容の説明、注意事項など、15分間で、プレゼンしてくれます。その後、軽く質疑応答をして、父兄は、自分の子供の時間割に合わせて、次の教科の教室に移動します。
小学校の頃は、父兄は(お父さんも)各教科の授業にボランティアで入ったりすることが多いので、そうやって時々ボランティアで入ると、どんな子がいるとか、どんな雰囲気の授業なのか、とかわかるのですが、中高になると、ほぼほぼ、学校に行くのは、このBack-to-School-Nightの日くらい…。(このお父さん、仕事何かな、っていうくらい、お迎え時にいつも登場したり、遠足とかにいつも父兄枠で参加したり、のお父さんは結構多いです。わかる範囲では、投資家とか、自営業とかのようでした。)
高校は四年間あって、今年が3年目なので、3回目のBack-to-School Night でした。
3回行って思ったのが、各教科の先生達に共通していることがあるかな~、と感じた事。
これって教師の資質なのかな?と思った次第です。
それは… ちょっとクスっと笑っちゃうんだけど、どの先生もいい感じにエキセントリックなこと…。
Geek(ギーク)と言ってもいいかもしれません。
自分のやってる事が大好き、みたいな。
一時間目は「物理」で、先生が、模型のレールと車を使って、一生懸命「ほら、このようにスピードが上がるから、それを… 」とか言って、「今授業でやっている事」を楽しそうに説明してくれました。
専門教科なんだから、自分のやってることが好きじゃない筈が無いんだけど、どの先生もやけに楽しそう…。
アメリカの学校は、テストの点だけではいい成績は取れなくて、時々あるクイズを逃したりしたら成績は落ちるし(だから欠席が多いと駄目)、課題の提出や、プロジェクトの提出が無いと、途端に成績が悪くなります。
そういう課題の提出物等にはとてもシビアですが、どの先生も、「何か授業で困ったことがあったら、とにかく(自分に)相談しに来て」というスタンスです。
どの先生も、「大らかでエキセントリック」な感じ。
「心理学」の若い美人な先生は、マキシドレスみたいな足首まで来る長さのピラピラした綺麗なドレス着てるし…。でも、授業の内容はとても厳しそうな感じでした。
この3年間の先生達を見て、あえて言えば、一番エキセントリック感が低いのは、毎年、「英語」の先生。「英語」は、日本で言ったら、「国語」みたいなものですね。
いや、それでもやっぱり…。ちょっと大らか度が高かったかな~。父兄に「どうして英語の先生に?」と聞かれて「う~ん、どうしてかな~、高校では英語はDだったけどね~。ま、その後、本を出版して上達はしたね」との答え。父兄の笑いを取ってましたが、そういう答えを堂々と言えるのは、自分に自信があるからなんだろうと思います。
15分のプレゼンは、エキセントリック感が高いと、一年に一回行くだけの父兄は笑えたりするのですが、これを毎日毎日見てる生徒はそれなりに慣れるのか、飽きるのか、「だから何だ」という反応になるようです。
ちなみにアメリカの学校の先生は、生徒と同じようにちゃんと冬休みや長い夏休みがあるので、毎年、9か月くらいしか働かないで、お給料も結構いいようです。
毎年子供と一緒に長い夏休みが堂々と無条件で取れるので、毎年家族で長期で旅行とか行く先生も多いです。いい職業だな~。