最近、医療従事者の損害賠償保険 (liability insurance) について考える機会がありました。
医師や看護師等、医療従事者による海外(国際)ボラティア活動は年々増えていて、ある記事によると、1982年の段階で6%だった数が、2008年の段階では27%にまで増加していた、とのことです。
同記事の報告によると、アンケート調査に参加してくれた56人(確か医師)のうち、5人に1人が、医療過誤で訴えられていて、でも、わずか20%(これも5人に1人、ということですね)しか損害賠償保険/医療過誤保険に入っていなかったようです。(参考文献は下記)
海外ボランティアの企画会社または団体はいくつかあるようですが、ウェブサイトに行っても、損害賠償保険に関する説明はあまりありません。無いなら無いではっきり書いてくれたら、それも納得できるのですが、そういう説明もありません。
団体を選ぶ場合は、そういう保険関係がどのようになっているのかも確認されたらいいかと思います。
言葉や文化の違い、物資の少なさから、普段医療施設で働いているようには物事が進まない場合もあるかと思います。また、患者さんの病歴も家族の病歴もはっきりしなかったりします。
私は海外ボランティア行った経験が無いし、行ったことが無いのにあれこれ言ってるのもどうかと思うのですが、そのような事例について考える機会があったので、誰かにアラート出来たらと思い、シェアしてみたいと思いました。
また、保険によっては、海外での活動はカバーされなかったり、保険内容にいろいろ規制もあるようですので、保険の規約をよく読んで理解することをお勧めします。かく言う私も、自分の保険の規約をあまりよく読んでいなくて、読まなきゃと思っている次第です。(書いてる内容は、いつものように自分に向けてます。)
■Doctors Without Borders (国境なき医師団):ウェブサイト(英語)
■A Border View: ウェブサイト(英語)ー パッと見た感じ、個人的には好感度が高めかな、って思いました。Liability Insurance (損害賠償保険についても記載はされています。)
■Project HOPE: ウェブサイト(英語)
■Health Volunteers Overseas: ウェブサイト(英語)
Reference
Elgafi, S. (2014). Medical liability in humanitarian missions. The Journal of Humanitarian Assistance, November 2014. Retrieved from: https://sites.tufts.edu/jha/archives/2111