貴方の目の前に神様がいて、確実な未来と、不確実な未来、どちらかを選んで良いので選べ、と言われたら、どっちを選びますか?
確実な未来は、まあまあの人生。でも、もう既に分かってて見えている人生。
そして、不確実な未来の方は、どっちに転ぶかわからないリスクの高い道。将来はどうなるのかわからない…自分次第で、どうとでもなれる人生。
商店街のガラガラ回すくじ。
確実にティッシュ10個貰えるのと、ティッシュ0個(何も無し)又はお食事券・旅行券が当たるかもしれない賭け。この場合、どっちもリスクは無いけど、片方はゲインも無い。
私はきっとどちらも後者かな、と思います。
何故かって?何故かと聞かれたら… うーん、その方が面白そうだから… でしょうか。
今日、以前2,3回話題にしたことのある足の両足複雑骨折+車椅子の患者さんが、靴下を脱いだので「ランドリーの袋に入れるね。袋はこれ?この赤い袋は何?」とクローゼットを開けてきいたところ、「ああ、それね、交通事故の時の服がそのまま入ってるの。友達がまだ持ってて、どうする?って聞かれたから、持ってきてもらった。」とのこと。
交通事故はもう何か月も前のことです。
そして笑いながら(今日はちょっと機嫌が良かった)、「その服ね、血だらけだよ。」と言っているので、「これ、どうするの?」と聞きました。「別に…、でも、見たら、クールかと思って」と言います。
「クール」って、日本語に訳すと、カッコいいとか、イケてる、とかですが、ここでは「面白い」が一番近いのかな~と思いました。
ティーンエージャーとか、若い人がよく使いますよね、クール、って。どんな年齢でも使う人は使いますが、私は自分にしっくり来ないので、過去に使ったことは…思い出せない。無いのかも。
クールだから、って…。 若者だから?
若者は、「●●をする、クールだから。」とか、「●●はしたくない、クールじゃないから」ってなんか、二択の世界で生きてるかな!
そういう交通事故の時の血だらけの服、見たいですか?
見てどうするの?と思いませんか?
「そういうのって、どうなの?いいの?メンタル的に。フラッシュバックとか、出ないの?自分のメンタルをテストしたいの?」と聞いても、クスクス笑って「さあ…」みたいな反応。
「どうして見たいの?」と聞いたら、答えはシンプル「I don’t know.」でした。
そう、それが正しい答えなんでしょう。どうして見たいのか、答えとしては。
自分がそれを見て一体どう感じるのかを知りたいんでしょう。
娘が何週間か前、甘い食べ物とかジャンクな食べ物を山ほど買ってくれ、と言ってきました。
何それ、と聞くと、「それらを目の前にした自分の気持ちとか食欲とか、どんな風になるのか知りたい」と言います。
ある意味、この上記の若者と同じようなメンタリティを持ち合わせているので、年齢がどうのという話ではないのかな。少し先が思いやられます。
結局、食べ物をずらずら並べて、食べて「ああ~、気持ち悪い~、ちょっと後悔してる~」って。
馬鹿じゃないの?やってみなくてもわかること。
でも… 考えてみたら、若い時の私もそうだったのかも。
事前に調べて旅行に行くと、それは、その土地に対する純粋な気持ちや感想ではない、と信じていて、どこに行くにも、あえて事前調査無しで出かけたかった阿保な私でした。
更には台湾に紙袋一個で出かけたこともある馬鹿な私でした。
バック一個じゃなくて、紙袋なんて、むしろ変人。
皆んな、そういう不確実な世界に生きていて、でも、何が起こるかわからない不確実性が面白いんでしょうね。
英語では「uncertainty」。
同義語は「unpredictability」や「unreliability」と、大体、否定的な意味合いを含む単語が並びます。
「chanciness」というチャンスの可能性を示唆する単語もありましたが、こんな単語使った無いし、誰かが使っているのを聞いたこともありません。娘に聞いても、聞いたことない、とのこと。