アメリカの公立高校では、近くのコミカレ(二年制のコミュニティカレッジ。二年以上在学するのは全く構いません。)で、授業を取って、それを高校の単位に充当することも可能です。
でも、学校(学区)によっては、学校(高校)でその授業がある場合は、他校(コミカレ等)での単位は認めない、という学校もあります。高校でちゃんとある授業なんだからうち(高校)で取ればいい話でしょう、ということです。
高校の単位と、コミカレの単位の期間の長さとかがまちまちだったり、内容に差があったり(公立高校で求められる内容と違ったり)ということもあって、全てが全て認められる、というわけではありません。
我が娘が去年、近くのコミカレの夏のコース(数週間)で某アートのクラス(3単位)を取りました。その3単位が、現在通う高校のアートのクラス1年分に充当されるとのこと、「ええ~っ?!」と驚きました。
だったら皆んなそっちを取るんじゃない?と思うんですが、1年間高校でアートを取る方がいいじゃない?という子だっているわけで、人それぞれです。
うちでは、それで、その分、他の教科のクラスが取れるからそうしたい、という理由でした。
アメリカの大学の費用は高くて、一単位$250~450またはそれ以上するのと、更に、家から大学が離れている場合は、寮代が月に軽く$1000を超えたりします。そして、そういう事が、子供が高校生も半ばになると現実味を帯びて来ます。
アメリカの高校にはAPクラス (Advanced Placement)というのがあります。
そのクラスを一年間取った暁には、APテスト (AP Exam)というのが学校の経費で受けられ($100+くらい。学校によっては生徒が出さなければいけない場合も。)、それがカレッジクレジットにもなる、という優れものです(親的には!)。
大学によっては、APで取得した単位を認めない学校もあり、大学で使える使えないは、入る大学次第ですが、その他に、APだとGPA(成績)が多く貰える(APのCは普通クラス換算のBとか)こともあって、多くの子がAPを取りたがります。GPAが高いと大学進学にやっぱり有利です。
APの授業は、AP用の教科書で、APテスト用のフラッシュカードとかも学校から配られ、授業内容は、何というか、AP Examに備えた塾みたいな感じ。とにかく「こなす、鍛える」授業。AP Examでの成績が、そのクラスの最終ゴールなので、それを目的に構成された授業内容、というイメージです。
また、今年から「パイロット・スタティ(ちょっとした実験的な試み)」と称して、高校で二重レジストレーションというのが(この近くの高校で)始まるようです。
何と何の二重かと言うと、高校の従来のUS Historyに、コミカレでオファーされているUS History(transferable class)を合体させる、というもの。
コミカレのUS Historyは、先生によってですが、高校の歴史とは違う観点から勉強することが多くて、合体することによって、最終的には、基本プラスアルファ、基本 & ビヨンドみたいな感じになるのかな、と思います。(何故そう言えるのかと言うと、私自身過去にUS History取って最初の週でドロップ(途中で辞めること)したことがあって、先生によって随分違うな~、と思ったからです。)
へ~、面白いねえ~、二重レジストレーションねえ~、と思うと同時に、「これってカレッジクレジット?」と聞いてしまいました。もう、最近、親(私)のポイントはいつもそこ、みたいな感じ!ホント、いやらしい。
夏休みに入って、来週からコミカレの夏コースの授業が始まるので、「あの…ラストコール(最後のお知らせみたいな感じで)。本当に取らない?いろいろあるよ。カレッジで使えるのが。」と言ってみましたが(親的には経済的な理由が主目的で聞いた感じです!)、答えは「う~ん… え~…」みたいな乗り気じゃない返事。
だって暇でしょ?と言うと「何言ってんの?暇じゃないよ!」と…。
3単位を、ほぼ無料みたいな(実際、高校生は無料です)コミカレで取ってくれたら、それをカレッジで使った場合は、計算すると… いくらですかね?$1000分くらいですか? いやいや、いやらしい。こんな計算。
そして娘からはっきり言われました。「今は取りません。カレッジ半年とか早く終わることにそんなに意義を感じないから。それにママが言ったそういうクラスは高校でもあるから、その後で決める。」
そうですか。そうですね。そうですよね。邪(よこしま)な考えでした…。
夏は遊べあそべ~! って何すんの?明日から。