■コーヒーは大学生に不可欠? #132

高校生も2年生3年生となると、大学から入学お誘いのDMが頻繁に届くようになります。

月に一通くらいの頻度で届くので、本当に地球の資源の無駄使いを心配してしまう程です。

大学の所在地とは違う州に住む我が娘にDMが届くとしたら、相当数のDMが国内で送られているでしょうから、その紙の使用量も相当だと思います。

さて、この度届いたのは葉書き大の二つ折りDMで、親としては、ちょっとその内容に違和感を覚えてしまいました。

素敵なデザインには違いありません。

その素敵なデザインのDMは、裏も表も全体が、カフェインの摂取を奨励しているかのような内容です。「かのような」ではなく、本当に奨励していると思います。

まず外側に、カフェインの化学構造とその効能、そして、内側には大学の構内ある14のカフェのご案内、でした。食事をするカフェテリアというより、コーヒーを飲む目的の場所としてのカフェ、という意味です。

大学生のカフェイン摂取の多くは、コーヒーから、とされています。コーヒーを飲む目的は様々ですが、アメリカの大学生1248人を対象にしたリサーチによると、大学生がコーヒーを飲む一番の理由は、「眠気覚まし(79%)」だったようです(参考文献は下にリンクがあります)。

カフェインは、健康にある程度の利点があると科学的に報告されてはいるものの、FDAが一日の摂取基準量を定めていて、あまり摂りすぎると害になります。以前もカフェインの過剰摂取の危険について書きました (#107)。

ましてや、大学生は、テストや課題などに追われ、ストレスを抱える可能性が大きいです。それに、まだ健康管理やストレス管理、感情コントロールの技の未熟な若者です。お洒落なカフェでコーヒーを飲むのにお金だってかかります。そんな大学生に対して、体に害を及ぼすであろうカフェインの摂取を、こんな素敵なデザインのDMでお勧めしている…。

娘に、「そんなDMに、皆んなそれ程惑わされないよ~」とサラッと言われました。確かに…。

これを過保護と呼ぶのでしょうか。

自分の子や若い子達が、眠気と戦うためにコーヒーを摂取している姿を想像すると気の毒になってしまって…。

自分も同じことをしているのですが、自分の事は棚の上に置いといて…やっぱり止めて欲しいなあ、と思います。このようなDMは。

Mohoney, C. R., & et al. (2018). Intake of caffeine from all sources and reasons for use by college students. Clinical Nutrition, 38(2), p. 668-675. Retrieved from: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0261561418301341

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