IEP下にあると、本人が望む望まないに関わらず、有無をも言わさず、セラピーと、補足的な家庭訪問サービスが頂ける。親としては、本当に感謝です。
セラピストは、文字通り、今の心の問題を解決に導くべく、対話によるセラピーなどをしてくれる人。大体週に一回30分程度です。
それに対し、家庭訪問のサービスの人は、coping skill等を向上させるためのアクティビティを提供してくれます。週に三回、合計で6時間。
6時間設けられてはいますが、子供によって、2時間だったり、いろいろです。
この訪問サービスは、お金で換算すると結構な金額で、他人様の税金から賄われているので、本当に、皆さまに感謝しています。
以前はここがどうも受け入れられなくて、断ったこともありますが、学校から「そこは気にするポイントじゃない」と言われて、今回は… というより、今回は状況上、そんな悠長なことを言っていられる立場になかった、というのが正しいです。
家庭訪問サービスをしてくれるエージェンシーは近隣に4社あって、過去に断った経緯があるので、学校側が他エージェンシーを選んでくれました。これらのエージェンシーは、地方自治体と提携しています。
訪問してくれるスタッフの方は、セラピストの卵達という感じです。1人は、心理学専攻の大学生。もう一人は大学院を終わって、セラピストになるまでの臨床時間数をこなしている、というのかな、そんな段階の方。
でも、これが割と私達にはセラピューティックで、これってセラピーだよね、という感じ。大学生は、学校で習ったことを実践してくれてる感じで、内容が面白い。
この二つは、明らかに、仕事内容が違うわけですが、対人間と考えた場合、どちらも子供の状況に関わっていて、どちらも大人なのだから、と、「貴方の意見を聞かせて貰えませんか?」と聞くと、質問内容によっては返答を躊躇します。
質問に、思ったままに答えてしまうと、自分の仕事の範囲を超えてしまうことになりかねないからです。質問する側も、「一般論として」の意見を聞くんだけど、それでも注意慎重に、言葉を選んで対応されます。
「答えられないわけではないが、それに答えるのはとてもトリッキーなので理解してほしい。」と言われ、こちらも、それはとても理解できるので、質問自体が間違っているんだろうな、と反省しました。
自分の仕事の範疇を超えた発言をしない、という点は理解できます。(ちなみに、看護師も、医師が言うべき内容を言ってしまうと大問題だし、看護助手が看護師が言うべき内容を患者さんに言ってしまうと大問題に発展したりします。)
訪問サービスは、今は新型コロナウィルス感染防止対策のため、オンラインでのサービスとなっています。オンラインでもセラピューティック感は、同じです。
オンラインでごめんないね、といつも謝られますが、「コロナ後もオンラインで全然いいんだけど!」というと苦笑されます。
最後は、いつも大体、ストレッチとか、呼吸法とか、マインドフルネスのかの体操系で締めくくります。これもなかなかいいです。
家庭訪問って、昔は小学校の担任の先生がしてましたけど、あれはとても大切な作業だと思っています。メンタルは家庭からなので…。
考えてみれば、担任の先生の労働時間を考えると、クラスの生徒全員の家を訪問するなんてすごい仕事量。今はもうないのでしょうか。
でも、引きこもると、本当に誰にも会わなくなるので、日本でもこういうサービス、是非あってほしいです。